お困りのときはEmergency Care

矯正治療による緊急事態は稀ですが、少しでも不安な事がありましたら、ご連絡を下さい。
もしご連絡が診療時間外になるようでしたら、お電話をいただき、メッセージを残して下さい。
できるだけ早急に対応させていただきます。

当院にお越しいただくまでの応急処置として、お家でできることがありますので、ご紹介いたします。
これにより痛みや不快感が軽減したとしても、できるだけ早急にご連絡を下さい。
これはとても大切なことで、矯正装置が変形したり壊れたものを放置すると、歯や骨が予期しない方向に動き、治療期間が長引いてしまう可能性があります。
また、痛みがあるまま放置してしまうと、重症化してしまう可能性があります。




01. ⻭が痛い場合

矯正治療中は、矯正力が歯に加わることで、慣れるまでの数日間は歯に違和感、圧痛やうずくような痛みが生じることがあります。
特に、初めて矯正装置を装着した際は、その日の夜くらいから違和感を生じ、2-3日後をピークに、大体1週間くらいは慣れない感覚がつづく場合があります。
その際は、スプーン1杯のお塩をコップ1杯のお湯に溶かしていただき、1日2回、1回につき30秒ほどブクブクとゆすいで下さい。それでもおさまらない場合は、市販されている鎮痛剤を服用していただくと痛みが軽減いたします。この期間は硬くて良く噛まなくてはならない食べ物は避けていただき、軟らかいものを食べるように心がけて下さい。
もし強烈な痛みがある場合や、痛みが1週間以上続き、ひどくなっていくようでしたら、すぐにご連絡を下さい。


02. 歯茎が腫れている

矯正治療中に歯や歯茎を健康的に保つことは非常に重要です。口腔清掃状態が悪いと、歯茎が腫れたり、出血してきたりしてしまいます。もしもこのようになってしまったら、歯ブラシの圧をあまりかけず、1日何回か温かい塩水やお口の洗口液でお口をゆすいでいただくことで、歯茎が健康な状態に回復していきます。
また、フロスをご使用いただくことで歯と歯の間の歯茎の下に挟まってしまった食べ物の残りを取り除くことができます。矯正力を加えて歯を動かす際に歯茎が腫れることがありますが、この場合も上記の方法で改善いたします。もし改善しない場合は、すぐにご連絡下さい。


03. 歯茎が痛い

通常の矯正治療で歯茎に痛みが出ることはほとんどありません。考えられる原因としては、歯と歯茎の境目やブラケットの下に食べ物の残りが詰まっていることです。1日に何回か温かい塩水や洗口剤でお口をゆすいで下さい。
また、 1日に何回か温かい塩水や洗口剤でお口をゆすいでいただくことも有効です。もしも我慢できないほどの痛みが生じたり、痛みが持続するようでしたらすぐにご連絡を下さい。


04. お顔が腫れている

通常の矯正治療ではほとんど起こりません。お顔が腫れているという事は、どこかが原因で感染しているという事であり、特に熱を持っているようであればすぐに対処する必要があります。お早めにご連絡を下さい。


05. あごを動かすと痛い

矯正治療中に、顎を動かすことで耳の穴の前で音が鳴ったり不快感があったり、お口を開けづらくなることがあります。これは、顎関節症というものです。これは多因子疾患であり、ストレスやホルモンバランスなどの様々な原因によって生じます。そして、この原因のひとつに噛み合わせが挙げられます。そのため、矯正治療を行ったから顎関節症が生じるという可能性は非常に稀です。
しかし、よりよい方向に歯を動かす過程で、今の噛み合わせが変化し、一時的に顎関節症に似た症状を生じる可能性があります。このようなときは、無理に大きなくお口を開けようとせず、安静になさって下さい。そして、症状が持続するようでしたら、お早めにご連絡下さい。


06. 頬や歯肉、舌が装置に当たって痛い

矯正装置の種類によっては、装着後数日は頬や唇の内側、歯茎や舌が装置に擦れて痛みが生じる可能性があります。また、一度口内炎などの炎症が生じると、完全に治るまでの間、装置がさらなる刺激を繰り返すことで治りづらかったり、一時的にひどくなる場合があります。
その刺激をなくすため、装置装着時にワックスをお渡しいたしますので、痛みが生じている原因となっている装置の部分に、このワックスを貼り付けて下さい。このワックスの使用法につきましては、ページの一番下に詳しく記載しております。もしこの方法でも痛みが引かない場合は、お早めにご連絡下さい。


07. バンドやブラケットが外れてしまった

一番端のバンドやブラケットでなければ、通常は歯から外れてしまってもアーチワイヤーにはくっついているので痛みは生じませんが、まれにブラケットが回転してアーチワイヤーの外に出てしまうことがあります。その際は、お渡しするワックスを使用していただくことで粘膜への刺激を防ぐことができます。ワックスの使用法につきましては、ページの一番下に詳しく記載しております。
また、ブラケットが外れた状態を長期間放置すると、歯が良くない方向に移動してしまったり、お口の中を傷つけてしまう可能性があります。装置が外れてしまった場合は、すぐにご連絡を下さい。
また、一番奥のバンドやブラケットが外れてしまった場合はアーチワイヤーが動き、お口の中を傷つけてしまうことがあります。この際もすぐにご連絡を下さい。外れてしまったバンドやブラケットは保管していただき、次回来院時にお持ち下さい。
バンド
ブラケット
アーチワイヤー


08. 取り外しができない装置が外れてしまった

バンドやブラケット以外のお口の中にある装置が外れてしまい、その状態を放置すると頬や歯茎がすれて、刺激されることで痛みが生じてしまいます。また、部分的もしくは完全に外れてしまったものをご自分で戻そうとしても、正しく戻すことができず、装置の変形や破損の原因になります。取り外しができない矯正装置が外れてしまった際はお直しいたしますので、すぐにご連絡下さい。


09. 細い針金やアーチワイヤーが引っかかる

アーチワイヤーブラケットにとめている細い針金が飛び出してきてしまった場合は、消しゴム付きの鉛筆の消しゴムの部分や爪楊枝の太い方でこの細い針金をアーチワイヤーの内側に折り込んで下さい。もしもうまくいかない場合は、お渡しするワックスを使用して下さい。
また、アーチワイヤーの力で歯が動くことにより、アーチワイヤーが一番奥の歯から飛び出てきて、頬や歯茎に引っかかる場合があります。この部位にもお渡しするワックスを使用していただくと有効です。
さらに、アーチワイヤーが細いものだと爪切りやニッパーで切っていただくと改善します。しかし、太いアーチワイヤーの場合、切ろうとすると逆に刃こぼれしてしまうことがあります。また、一番奥で見づらい箇所でもありますので、無理に切ろうとして頬を傷付けてしまったり、矯正装置が外れてしまうこともあります。まずはご連絡下さい。ワックスの使用法につきましては、一番下に詳しく記載しております。


10. 取り外しできる矯正装置が緩いもしくは壊れてしまった

取り外しができる矯正装置を使用していると、金属やプラスチックの部分が変形したり、壊れてしまうことがあります。この状態では、装置が正しく機能していません。
ご自分で直そうとはせず、装置の使用を中止して頂き、修理をする必要がありますので、すぐにご連絡下さい。


11. セパレーターが外れてしまった

歯と歯の間に隙間ができると、セパレーターが緩んで取れてしまいます。しかし、これはセパレーターが十分に役目を果たしたということなので、このままの状態で構いません。
また、もし万が一飲み込んでしまったとしても、医薬品のため、問題ありませんのでご安心下さい。


12. 装置を飲み込んでしまった

当院で使用している材料はすべて医薬品の認可を受けており、ブラケットや小さなゴムなどが外れて、飲み込んでしまった場合、通常は食道を通って胃の中に落ちていることがほとんどのため、大きな問題はございません。しかし、のどに詰まっている感じがして痛みがあったり、呼吸をが苦しいときは、すぐにご連絡下さい。


13. アレルギー症状が出てきた

矯正治療が原因でアレルギーが発症することは非常に稀ではありますが、矯正治療中に金属アレルギーが認められたり、グローブによるラテックスアレルギーを認めることがあります。もしもお口の中が腫れて赤くなったり、皮膚に発疹が出るなどの原因不明の症状が出るようでしたら、すぐにご連絡下さい。


14. 埋入した歯科矯正用アンカースクリューに、違和感や痛みがある

歯科矯正用アンカースクリューが脱落しかかっている可能性があります。歯が予期せぬ方向に動いてしまったり、埋入部が感染してしまう可能性もあります。すぐにご連絡を下さい。


15. ワックスの使用法

矯正治療用のワックスは、お口の中の装置が壊れたり外れた時や、フックや針金が引っかることで歯茎や頬、唇や舌に痛みが生じたときに、この部位の、矯正装置に付けていただき、カバーするためのものです。使用方法は、ワックスを5mmほどの大きさにちぎっていただき、指先で丸めていただいた後、引っかかる部位の装置の水気をテイッシュなどでよく拭きとり、貼り付けて下さい。
ワックスを装着しているときも、通常の歯磨きを行っていただいて問題ありません。これによりワックスが取れてしまっても、再度指先で丸めて温めていただくことで貼りなおすことが可能ですし、新しいものに取り換えていただいてもかまいません。そして、もしもこのワックスを飲み込んでしまったとしても、医薬品なので大きな問題ありません。ワックスがなくなってしまった際は、お送りすることも可能なのでご連絡下さい。


矯正治療中の緊急事態において、重篤な事になるのは稀ですが、私たちは患者さん一人ひとりが治療を快適に受けていただくことをひとつのゴールと考えておりますので、何かございましたら些細な事でもご連絡下さい。


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