院長ブログBlog

矯正治療

カテゴリ:Normal Occlusion

日々の臨床に役立たせるための、矯正治療に関する論文を紹介します。

 

Root length of lateral incisors adjacent to palatally-displaced maxillary cuspids.

Angle Orthod. 1984 Jul;54(3):218-25.
Becker A, Zilberman Y, Tsur B.

 

緒言

 

犬歯の口蓋側転位は、側切歯の萌出と関連している。
犬歯の萌出は、側切歯の歯根をガイドにして行われる。そのため、側切歯の矮小歯などにより、側切歯のサイズが小さい場合、犬歯の萌出が正常ではなくなる可能性がある。

 

目的

 

側切歯の歯根の状態と犬歯の口蓋側転位についての関連性について調査した。

 

結果

歯列における犬歯の口蓋側転位側の側切歯は、その歯冠の大きさと歯根の長さが反対側の犬歯口蓋側転位を認めない側切歯と比較して有意に小さく、短かった。
側切歯の歯根長さの平均的な実測値として、患側では全体的な長さが平均2.12mm、歯根では平均1.40mm短かかった。

 

考察とまとめ

 

矮小歯は通常の大きさの歯冠を有する側切歯よりも歯根の長さについても短いことが明らかになった。歯冠幅径における近遠心的な幅が歯根の長さに影響を与えるということである。短根歯はその発育が遅く、犬歯の萌出ガイドが失われたことで犬歯の口蓋側転位が惹起される可能性が示唆された。

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